組織について考えさせられる映画 映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」が面白かった
知り合いの方に勧められて「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」を観た。
どうせアカの人が反権力、共産主義万歳を唱えて派手にドンパチやる映画でしょ・・・と思っていたら
面白かった。
まじで。
ちなみに僕はこの映画を見る前まではあさま山荘事件は赤軍があさま山荘を基地にしようと思って襲撃したものと思い込んでいたw
実際は警察から逃れてたどり着いたのがあさま山荘だっただけなんですねw
この映画は2008年に公開された日本映画。
監督は若松考二。
(すいません、この映画を見るまで全然知りませんでした・・・笑)
映画は連合赤軍の発足から山岳ベース事件を経て赤軍があさま山荘までたどり着くまでの道程を描いている。
これは若者達の理想にかける情熱の始まりが少しずつひびが入り、崩れていく道程とも言い換えることができると思う。
自分達の理想を達成するために若者達は組織(連合赤軍)を結成する。
しかし若者達はその組織が作りだした規律+ムードに少しずつ疲れていく。
化粧をするだけで「共産主義にお洒落が必要なのか」と詰問されたり
銃に少し傷がついただけで銃の管理責任者に「こんなもので共産主義化が達成できるのか」と怒号される始末。
自由のために組織をつくったのではないか?
協力するために組織をつくったのではないか?
軍事訓練を行うための群馬県榛名山の山岳ベースで若者達の間で少しずつ溝が入っていく。
そして遂に「リンチ」が始まる。
総括(本来の意味は反省)という名のもとに行われる暴力。
このリンチで30人いた赤軍メンバーの実に12人が死亡することになった。
この映画ではその暴力の内容が細かく描写されていて見るに堪えなかった。
「殴って気絶させることによって人格が生まれ変わり真の革命戦士になることができる」
↑この論理でリンチが行われていたというから驚き。
やっぱり人間は愚かな生き物だ。
いとかなし。
本当の目的を見失い、目的を達成するための手段であるための組織に囚われる。
その組織内においての理想的な人間になることが本来の目的とすげ変わる。
最初は可愛らしい赤ちゃんだった動物が成長して恐ろしい牙をもった猛獣になっていくような感じを連合赤軍の顛末を見ていて感じた。
まさしくアウトオブコントロール。
この猛獣を飼い慣らすには相当の力がいる。
この映画はリーダーや経営者におすすめしたい。
非常に組織について考えさせられるいい映画だ。
この映画をみて日本の左翼運動についてめちゃくちゃ興味がでてきたw
文章:菅原翔一