「準備ができてから・・・」間に合いません。人生は〆切だ。鹿島茂「進みながら強くなる-欲望道徳論」
「今まで夢を語る人をたくさん見てきた。でも実際にやる人はほとんどいなかった。」
矢沢永吉がマツダのテレビCMで言っていた言葉だ。
初めて見たときにチクッと心に痛みを感じた。
自分は夢を語るだけの人間だと薄々自分で自覚していたからだ。
世の中にはノウハウというものがある。
参考書、楽器の教則本、ビジネス書などは本という媒体を通してノウハウを売っている。
しかし、いくらノウハウを集めていても何の役にも立ちはしない。
動かなければいけない。
動かなければ意味がない。
今回紹介する鹿島茂の「進みながら強くなる-欲望道徳論」は見切り発車の大切さを説いている。
まず一番大事なのはスタートしてしまうこと。
準備をするのも大事だが準備に終わりはない。
いくらでも準備しようと思えばいくらでも時間をかけて準備ができる。
そしてあっという間に寿命がきてゲームオーバー。
そんな人生って嫌じゃないですか?
栄養補給(=準備)は進みながらやっていけばよい。
むしろ進みながらやっていくことで進んでいくうえで本当に必要なモノが見えてくる。
人生は〆切。
人生において本当にやりたいことはいくらでも先延ばしができる。
大体の人はそうする。
そして、何もせず死んでいく。
今すぐ、今すぐ〆切を設定しよう。
小さいことでも大丈夫だ。
僕は今、本気でライターを目指している。
そのため毎日どんなに疲れていても毎日400字以上の記事を投稿するように自分の中で〆切を設定している。
もちろんこれだけではまだまだだ。
少しずつハードルを上げていき夢を掴みとる。
フランス文学者ならでの視点が新鮮で一冊通して興味深く読めた。
「損をして得を取る」
「ドーダ論」
などユーモアも交えてあるので楽しく読めるはずだ。
若い人(特に何かやりたい人)は必ず読むべし!
薄っぺらい自己啓発本ではない。
文章:菅原翔一
写真:菅原翔一