耐え難きを耐え、忍びがたきを・・・忍んでられるかぁぁあああ!!ボケがぁああああ!!怒りのブルース Calvin Leavy「Cummins Prison Farm」
耐え難きを耐え、忍びがたきを・・・忍んでられるかぁぁあああ!!ボケがぁああああ!!怒りのブルース Calvin Leavy「Cummins Prison Farm」
ブルースは悲しみにとても密接に結びついた音楽。
愛した人間に先立たれる悲しみ。
仕事がなくて食えない状態にある悲しみ。
などなど。
こんな状態が続くと悲しみは変化していく。
悲しみは憤りになる。
憤りは怒りになる。
この怒りの状態でブルースを歌ったのがカルヴィンリーヴィだ。
今日は彼の「Cummins Prison Farm」を紹介する。
これを読んでいるあなた、どうせ会社でムカつくことあったんでしょ!
今宵はカルヴィンと一緒に怒り狂って欲しい。
カルヴィンの歌声が聴ける数少ないこのアルバムは日本のP-VINEから1976年にリリースされた。
(なんとP-VINE第一弾のアルバムがこれ!)
当ブログでも紹介したP-VINE創設者の日暮康文によって書かれた本「のめり込み音楽企業」では冒頭からカルヴィンリーヴィーのアルバムをリリースする直前の様子が書かれている。
このアルバムで聴ける音はカルヴィンの怒りであり、同時にP-VINEというレーベルの産声である。
このアルバムの魅力はなんといってもアルバム全体から全体からふつふつと湧き出てくるようなカルヴィンの怒りである。
そしてカルヴィンの怒りの奥から見え隠れするアメリカ南部の土の匂い。
エレキギターの歪んだ音がカルヴィンの爆発に呼応する。
1曲目のアルバムと同名曲のCummims Prison Farmはアーカンソー州のカミンズ監獄で行われていた不正を告発する内容。
その不正の内容は・・・
看守がムカついた囚人を非合法に殺し、墓碑銘なしの墓場に埋めてしまうといった恐ろしい内容。
この曲の中で囚人は看守に訴えかける
「看守さん、私はまっとうな人間になります。どうかここから出してください」
無慈悲に看守は答える。
「お前さん、ここには真人間なんていくらでもいるんだぜ」
あ、実話です、コレ。
・・・
あのさ
あのさぁあああああ!!!
もう怒り狂ってもしょうがなくない??
そんな怒りのボルテージに満ちた楽曲が10曲続く。
しかし聴いた後に何故かとてもスッキリするのである。
怒り狂いたい日にパンクロックを!!
怒り狂いたい日にカルヴィンリーヴィーを!!
そしてスッキリしたらまた明日頑張ろうよ。
文章:菅原翔一