青がきこえる

ブルースマンを目指す24歳です。主に音楽、本、映画などについて記事を書いていこうと思います。

大阪産の史上最高ラグタイムアルバムは放送禁止用語がいっぱい!上田正樹と有山淳司「ぼちぼちいこか」

 

ぼちぼちいこか+6tracks(紙ジャケット仕様)

ぼちぼちいこか+6tracks(紙ジャケット仕様)

 

 

大阪の枚方の大学に4年間通っていた。
大学に入学するまでは大阪に来たことがなかった。
テレビや漫画などのイメージで大阪っていったらやっぱり
「もうかりまっか?」
「ぼちぼちでんなー!」
みたいな挨拶なんやろうなぁと漠然と思っていた。
しかし、そのようなコテコテの大阪チックな挨拶をすることは在学中の4年間一度もなかった笑

大阪も広いのだ。
枚方は京都寄り。
コテコテなディープサウスな大阪にはちと遠い。

ディープサウスな大阪に行きたい人はこの盤をおすすめする。
上田正樹と有山淳司の「ぼちぼちいこか」。
上田正樹と有山淳司のデュオといった趣があるが実際はバックのメンバーはサウストゥサウス。
サウストゥサウス名義でもいいじゃん!と密かに思っている。

ブルースというと暗くて重たいシャッフルビートというイメージがするが・・・
このアルバムはピアノ音楽であるラグタイムを貴重としたブルースアルバムなので軽快なリズムを楽しめる。
この軽快な・・・ウキウキするようなラグのリズムが大阪という土地柄にとてもよくマッチしている。

北新地でボーナスを全部使ってしまおうかと息巻く若い貧乏サラリーマンに
ホステスが「ここはあんたら若いもんの来るとこやおまへんで」と面と向かって言う「あこがれの北新地」

給料をもらったらやりたいこと、欲しいことがたくさん。
でも先の生活のために貯金せざるを得ない。
あー!やっぱりお金はあったほうがいい!!
庶民のお金への本音が見える「みんなの願いはただひとつ」

お金を借りたり、貸したり、返してもらったり、ギャンブルで買ったり、負けたり。
あー今俺の借金いくら残ってるねん!的な「俺の借金全部でなんぼや」

などなどラグタイムを通して大阪の庶民が生き生きと描かれていく。
落語にも通じる、人間の弱いところ、駄目なところを肯定してくれるような雰囲気が心地よい。

そしてお金が欲しければ、色気も欲しいのが人間というやつでして・・・
上田正樹と有山淳司は下ネタも生き生きと描く笑
これは悪ノリに近いものを感じるw
トルコ人留学生がぶちぎれそうな「トルコ風呂」
・ラブホテルより更にいやらしい感じのする「連れ込みホテル」
・本アルバム曰く千日前に多いらしい「同伴喫茶」
などなど・・・
これは家族の前では聴けないなぁ・・・笑

そのような繋がりで綴る「とったらあかん」は間違いなく名曲だ。
爆笑すること間違いなし!
とったらあかんものはとったらあかん!触ったらあかんものは触ったらあかん!!

ただ、お笑い曲だけではなくマイナー調の曲も素晴らしい。
「雨の降る夜に」
「俺の家にが朝がない」
表には絶対に出さない苦しい庶民の胸中を垣間見るようだ。
みんなニコニコ笑っているように見えるけど、それぞれ何かを背負っている・・・

このアルバムは大阪のいいとこ、わるいとこ
大阪で暮らす人たちの喜怒哀楽をギュッと詰め込んだ1枚だ。

ビールを飲みながら楽しく聴こうよ。

文章:菅原翔一