青がきこえる

ブルースの底なし沼へようこそ

20代だけどソムリエを何人も雇っていますよ、的なお話。

突然であるがこの記事を読んでいるあなたはワインがお好きだろうか。

僕は嫌いだ!(クソ正直!)

あの舌がビリビリする感覚がどうも苦手だ。。。(といいつつウィスキーはストレートでも美味しくのめちゃう)

しかし僕のようにワインが嫌いな人or興味がない人でもワインと聞いたら「ソムリエ」を連想する人は多いのではないだろうか。

 

説明するまでもないと思うけどお客さんのためにワインを選んであげるワイン専門の給仕人、それがソムリエ。

言わばワインを知り尽くした専門性とお客さんの趣味嗜好をマッチングさせるプロフェッショナル。

 

実は僕も何人ものソムリエにお世話になっている。

しかしワインのソムリエは1人もいない笑

 

僕の中でのソムリエの定義は自分の専門性と他人の趣味嗜好をマッチングさせることのできる人。

別にワインでなくてもいいのだ。

それどころかそれを職業にしていなくてもいい。

その道に深い造詣と本質をセンスよく抽出してくれる人はみんなソムリエだ。

 

ありがたいことに

 

・映画

 ・ビジネス

・音楽

・本

・お酒

・歴史

 

などなど

 

僕は様々な分野のソムリエと出会ってきた。

 

偉大なるソムリエの方々がいなければ出会えなかったものがたくさんある。

 

ソムリエと出会うために個人的に一番大切だと個人的に思っているもの。

それは質問である。

質問攻めかと思うくらいに質問するくらいが丁度いい。

それはソムリエに対する礼儀でもあると僕は思う。

 

どうか特定の道に長けている人を見つけたらどんどん質問して欲しい。

聞けば聞くだけソムリエは答えてくれる。

 

同世代の人達と話していて思うのは圧倒的な質問不足。

それどころか中途半端な知識でソムリエと話そうとする。

これではソムリエはそっぽ向いてしまう。

 

素直に教えを請うこと。

これが今までたくさんのソムリエから僕が学んだことかもしれない。

 

文章:菅原翔一

映画「ストレイト·アウタ·コンプトン」が面白かった!ブラックミュージック好きな人なら見るべし!

 

 

先日、伝説のヒップホップグループN.W.A.の誕生から終焉までを描いた映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」を観ました。

想像以上に面白かった!

(音楽を題材にした映画、とりわけドキュメンタリーモノは制作サイドの主観が思い切り入るので個人的にはあんまり期待せずに観てます。でも観ちゃう。)

 

言葉で世界をぶっ壊すっていうキャッチがついておりますが、その始まりはいたって普通。

なんとか目の前の生活から抜け出したい。

 

んー、いつの時代にも共通した若者のリアルでしょうね。

 

またグループ間でのギャラを巡るトラブル。

これもまたリアルでよかった。

 

全然、作品としては触れられていませんでしたがブルースがR&Bになり、ソウルになり、ヒップホップになっていったのが感覚的に理解できたような気がします。

 

少し長いけど面白いよ。

 

文章:菅原翔一

日本で鳴り響いた最強のブルース Robert Jr Lookwood「BLUES LIVE!」

先日、ジュニアロックウッドのSteady Rollin Manを紹介した。

伝説を乗り越えようとするエネルギーが伝わってくるブルースアルバム Robert Jr Lockwood「Steady Rollin Man」 - 青がきこえる

こちらのアルバムももちろん最高なのだが。。。

改めて聴くと良い意味でも悪い意味でもまとまっているという印象。

 

このアルバムだけでロックウッドの魅力は語れない。

 

なので今日はこのアルバムをご紹介したい。

 

ブルース・ライブ!(フロム・ファースト・ジャパン・ブルース・フェスティバル)

ブルース・ライブ!(フロム・ファースト・ジャパン・ブルース・フェスティバル)

 

 1974年の第一回ブルースフェスティバルのため来日したジュニアロックウッドとエイシズが残した最強の名盤だ。

 

スタジオアルバムでは味わうことのできない温かさがビンビンに伝わってくる。

観客の熱くもあり温かくもある歓声。

遠く離れた異国の地、日本で自分の音を渇望しているブルースファンを目の当たりにしたロックウッドは一体何を思ったのだろうか。

 

ブルースは魂だ!と決まって口に出すブルースファンは多い。

しかし本当にそうなのかと僕は疑問に思う。

 

ブルースは音楽である以上表現のためのものではある。

魂なきものは人の心を打つことはない。

 

しかし、それと同時に、いやそれ以上にブルースマンにとってブルースは生きるための収入源であったということも忘れてはいけない。

実際にジュニアロックウッドも音楽人生の大半がスタジオミュージシャンとしての活動であった。

 

しかし、目の前にいる観客の熱気に向かって放たれるサウンドはなんとも感動的だ。

ロックウッドは本当に嬉しかったんだと思う。

 

生きるためにやってきたブルース。

食うためにやってきたブルース。

 

そのブルースに熱狂する観客。

ロックウッドのギターが唸る。

 

特にロックウッドの弾き語りのMean Black Spiderは感動的。

ロバートジョンソンスタイルのAのブルースのスタイルにロックウッドの感性を加えた音楽は紛れもないロックウッド自身の音楽だ。

 

「ロバートジョンソンの義理の息子」

ロックウッドを紹介する際に引き合いにだされるお決まりフレーズ。

こんなことを言う輩には正座させて大音量でこのアルバムを聴かせたい。

 

もう完全に乗り越えているじゃないか。

 

文章:菅原翔一

忙しいと自分の好きなものが見えてくる

2ヶ月ほどブログを留守にしていた。

年末になると僕の仕事は恐ろしいくらい忙しくなる。(考えようによっては大変ありがたいことだが)

 

もちろんどんなに仕事が忙しくても仕事だけをしている訳ではない。

ブルースも聴いているし、戦前ブルースをカバーするユニットも結成した。

 

仕事が忙しいからこそ本当に自分がやりたいことが見えてくるのかもしれない。

どんなにヘトヘトに疲れていてもブルースのことを考えない日はないし、考えてくるととても楽しい気持ちになる。

 

やっぱり僕が本当にやりたいことはブルースだ。

心からこれが好きなんだ。

 

この音楽を聴いてくれる人、好きになってくれる人を一人でも増やしたい。

 

ブルースは最高だ!!

 

文章:菅原翔一

ジョンリーフッカーがコードチェンジをしない理由がパンクだった

 

ザ・グレイト・ジョン・リー・フッカー

ザ・グレイト・ジョン・リー・フッカー

 

 

皆さん、こんばんは。
一気に冷え込んできて憂鬱な冬が過ごしやすい秋の背後に忍び寄っているのを感じてしまいます。
寒さにはメチャクチャ弱いのです!!(雪国生まれ、雪国育ち)

さて、なんとなくジョンリーフッカーのレコードを最近聴き直しています。
このおどろおどろしい感じがたまりません。

さて、ジョンリーフッカーといえば・・・
コードチェンジをせずルートのコード1発で演奏しちゃう俺様スタイル。(もちろんコードチェンジするときもあります)

ジョンリーのことについてインターネットで調べていると、面白い小話が。
なんとジョンリーに「なんであなたはコードチェンジをしないんですか?」と質問した人がいるらしい笑

それに対するジョンリーの答えが超パンク。

バカタレ!!コードチェンジってのは心がチェンジするからするんだ!心がチェンジしてないのになんでコードチェンジをするんだ!!

。。。
パンク過ぎません??

いや・・・あのセックス・ピストルズも心がチェンジしてなかろうとコードはちゃんとチェンジしますよ・・・?
是非ともあなたの手帳にパンク名言としてメモして頂きたい。

ロック界隈以上にロックしてる人がたくさんがいるのがブルースなのかもと思ってしまったのでありました。
やっぱりブルースは面白い!!
みんな聴こうぜ!!

文章:菅原翔

タンスに○ン○ンの楽器版??FRRNANDESの「Dr.Dry」を買ってみたよ

早いものでもう10月。
この間新年を迎えたと思ったのに・・・
良い新年を迎えられるようにこの3ヶ月をしっかり頑張りたいと思う。

さて1ヶ月前にギターを購入した。

f:id:mojomanta:20171003000208j:image
1956年製のグレッチのNew Yorker。
いわゆるピックギターっていうやつ。
世間一般のヴィンテージと呼ばれるギターに比べたらかなり安いとは思うが自分にとっては高い買い物だった。
それゆえに愛着はひとしおである。
大切に大切に扱っていきたいと思う。

さて、そんな訳でこんなモノを買ってみた。

f:id:mojomanta:20171003000232j:image

FERNANDESのDr.Dryという製品だ。

楽器の

・湿気
・脱臭
・防錆

に効果があるとのことでポチってみたが・・・

f:id:mojomanta:20171003000306j:image

どう考えてもタンスに○ン○ンやんけ・・・

約1週間ほど使用してみたが劇的な効果はあまり感じられない。
しかし心なしかハードケースを開けたときに乾燥しているような感じはする。

何はともあれサウンドハウスで税込み464円(2017年10月3日現在)なのでお守り代わりに購入しても損はしないと思う。

ちなみに製品自体は無臭です。

文章:菅原翔一

匿名の時代だからこそ石垣りんの「表札」を読んで欲しい

このところ新書ばかり読んでいる。
こちとら時代についていくために必死なのだ。

新しい知識を吸収するのは楽しい。
知れば知るほど自分の世界が広がり、自由になっていくような感覚。
そういう視点もあったか!そういう考え方もあったか!
読書の醍醐味だ。

しかし新書ばかりでは飽きてしまう。
感動成分が足りない!

そんな中、偶然知った詩人がいる。
石垣りんだ。
著名なので知っている人も多いと思う。

彼女の表札という詩に心を揺さぶられた。
全文掲載するので是非とも読んで欲しい。

 


自分の住むところには
自分で表札を出すにかぎる。

自分の寝泊まりする場所に
他人がかけてくれる表札は
いつもろくなことはない。

病院へ入院したら
病室の名札には石垣りん様と
様が付いた。

旅館に泊まっても
部屋の外に名前は出ないが
やがて焼き場の鑵にはいると
とじた扉の上に
石垣りん殿と札が下がるだろう
そのとき私がこばめるか?

様も
殿も
付いてはいけない、

自分の住む所には
自分の手で表札をかけるに限る。

精神の在り場所も
ハタから表札をかけられてはならない 
石垣りん
それでよい。

 

 

 

この時代だからこそ響く何かがある。
この時代・・・インターネットによる匿名の時代。

それで本当にいいのだろうか?
匿名によって個人のありようが薄まっていないか?

匿名だから言えることがある?
それは攻撃から逃げていないか?

こんな時代だからこそ僕は表札を高々と掲げたいと思う。

精神の在り場所も
ハタから表札をかけられてはいけない。

文章:菅原翔一