青がきこえる

ブルースの底なし沼へようこそ

シカゴブルースがストーンズを逆カバーします!なアルバムが9月にでるよ

ミック・ジャガーやキース・リチャーズも参加、ストーンズ楽曲のシカゴ・ブルース・カヴァー集が9月発売 - amass

 

9月に面白そうな企画アルバムがリリースされるようです。

 

現役シカゴブルースミュージシャンがローリングストーンズの楽曲を逆カバー

(ストーンズはブルースのコピバンなので逆カバー、これ褒め言葉です笑)

 

参加ミュージシャンを見ても日本であまり有名でないミュージシャンも多数。

現在のシカゴブルースシーンを知る意味でも重要な1枚になるのではないでしょうか。

 

文章:菅原翔一

 

Jimmy Rogersのジャケットと実物写真の対比がブルースな件について

先日もこのブログで紹介したジミーロジャースの大名盤「シカゴバウンド」。

 

シカゴ・バウンド

シカゴ・バウンド

 

 

中身が素晴らしいのは勿論だが、ジャケットも非常にカッコイイ。

ブルースのアルバムアートの中でトップに食い込む勢いの優れたアルバムジャケットである。

 

髭を綺麗に整え、目を瞑りなんともクールな出で立ちだ。

こんな顔で洗練されたスタイリッシュなブルースを弾かれたからにゃあどんな女でもイチコロだぜ!

 

・・・

 

と、思っていました。

 

これが実物の写真である。


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あれれぇーーー????(某小さい名探偵風に)

 

なにかギャップを凄く感じてしまう。

 

しかし!!!!

 

漢は中身だぜい!!!!

 

本日の結論:漢は中身

 

それにしてもシカゴバウンド、何回聴いても名盤や~

ブルースもちゃんとオシャレするんですよ、奥さん!!

 

文章:菅原翔一

 

 

耐え難きを耐え、忍びがたきを・・・忍んでられるかぁぁあああ!!ボケがぁああああ!!怒りのブルース Calvin Leavy「Cummins Prison Farm」

耐え難きを耐え、忍びがたきを・・・忍んでられるかぁぁあああ!!ボケがぁああああ!!怒りのブルース Calvin Leavy「Cummins Prison Farm」


ブルースは悲しみにとても密接に結びついた音楽。


愛した人間に先立たれる悲しみ。
仕事がなくて食えない状態にある悲しみ。


などなど。


こんな状態が続くと悲しみは変化していく。
悲しみは憤りになる。
憤りは怒りになる。


この怒りの状態でブルースを歌ったのがカルヴィンリーヴィだ。
今日は彼の「Cummins Prison Farm」を紹介する。


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これを読んでいるあなた、どうせ会社でムカつくことあったんでしょ!
今宵はカルヴィンと一緒に怒り狂って欲しい。


カルヴィンの歌声が聴ける数少ないこのアルバムは日本のP-VINEから1976年にリリースされた。
(なんとP-VINE第一弾のアルバムがこれ!)


当ブログでも紹介したP-VINE創設者の日暮康文によって書かれた本「のめり込み音楽企業」では冒頭からカルヴィンリーヴィーのアルバムをリリースする直前の様子が書かれている。
このアルバムで聴ける音はカルヴィンの怒りであり、同時にP-VINEというレーベルの産声である。


このアルバムの魅力はなんといってもアルバム全体から全体からふつふつと湧き出てくるようなカルヴィンの怒りである。
そしてカルヴィンの怒りの奥から見え隠れするアメリカ南部の土の匂い。

エレキギターの歪んだ音がカルヴィンの爆発に呼応する。


1曲目のアルバムと同名曲のCummims Prison Farmはアーカンソー州のカミンズ監獄で行われていた不正を告発する内容。
その不正の内容は・・・
看守がムカついた囚人を非合法に殺し、墓碑銘なしの墓場に埋めてしまうといった恐ろしい内容。


この曲の中で囚人は看守に訴えかける
「看守さん、私はまっとうな人間になります。どうかここから出してください」
無慈悲に看守は答える。
「お前さん、ここには真人間なんていくらでもいるんだぜ」

 

あ、実話です、コレ。


・・・


あのさ


あのさぁあああああ!!!


もう怒り狂ってもしょうがなくない??


そんな怒りのボルテージに満ちた楽曲が10曲続く。
しかし聴いた後に何故かとてもスッキリするのである。


怒り狂いたい日にパンクロックを!!
怒り狂いたい日にカルヴィンリーヴィーを!!


そしてスッキリしたらまた明日頑張ろうよ。


文章:菅原翔一

張ってから2日目から鳴り出す不思議な弦 アーニーボール「PHOSPHOR BRONZE ALLOY LIGHT」

いつも僕はアコギにはダダリオのEJ11というブロンズ弦を張っています。
弦の主張が少なく素朴でギター本来の音を出してくれる良い弦です。


今回はいつもと違う弦を使ってみたいと思い、アーニーボールのEarthwood PHOSPHOR BRONZE ALLOY LIGHTを張ってみました。


いつもブロンズ弦だけど今回はフォスファー弦。

いつも同じだと新鮮味求めてしまいますよね。


(フォスファー弦はブロンズ弦よりリンの成分が多めに含まれている弦。一般的に煌びやかでキラキラしたサウンドとされています。)


個人的にはこの戦つ前っぽい感じのパッケージがツボ。


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張ってみた直後の感想・・・


あんまり鳴らんくない??
鳴る、鳴らないという問題より音量がそもそも小さい気が。


普通ならガッカリしてしまいますが、ここがこの弦の面白いところ!


この弦、2日目から鳴り出すのです!

熟成弦??


音はフォスファーっぽくてキラキラしているけど、そんなに暴れずに使いやすい印象。
ストロークでもアルペジオ両方でもイケると思います。


ブルース的観点からレビューするとラグタイムなどの軽やかなブルースにマッチ!
低音がブロンズ弦より少し弱いのでメロディー部分が引き立ちます。


逆に低音でリズムをガツガツだしていくブルースをされたい方はブロンズ弦を使うのがベターだと思います。


アコギの場合、弦で音が大きく変わるので面白いですね。
これからちょくちょくレビューしていきたいと思います。


文章:菅原翔一

1956年製グレッチニューヨーカーを購入してから丁度1年経った その②

 

前回の続き。


買います!
と高らかに宣言したものの・・・
僕の財布にはわずか1万円ほど。


楽器屋に行くまでにスリに合わないかめちゃくちゃ心配だったのである。
(こういうところだけ超慎重)


「お金降ろしてきます!!!」
恥ずかしい思いをちょっぴり抱きながらファミマへ。


いつもの暗証番号を・・・
あれ?間違ってる。
12万円という大金を支払うのに指が震えたからである。
2回目で無事に引き出す。


12万円という大金(?)を財布にいれ楽器屋へカムバック。


ここで問題浮上。
店員さん「オクターブが合いません」


どうなるマイピックギター!


次回へ続く


文章:菅原翔一

サムが最期に遺した魔法が息づいているアルバム Magic Sam「BLACK MAGIC」

当ブログでも取り上げたがマジックサムはライヴ盤で語られることが多いような気がする。

理由は単純明快であのライヴ盤が良すぎる。

針を落とせばブルースマンとして観客の前でエネルギッシュに叫ぶマジックサムが瞼に浮かぶ。

 

ではスタジオ盤は・・・??

めちゃくちゃいいよ。

 

スタジオ盤で聴けるマジックサムは「音楽家」としてのマジックサムだ。

 

特に僕が好きなのはBLACK MAGIC。

 

Black Magic

Black Magic

 

 

1968年にデルマークよりリリースされた。

このアルバムが出された翌年、マジックサムは死ぬ。

 

しかし死の直前とは到底思えないマジックサムの瑞々しいボーカルとギターが鳴り響く。

 

全体を通してサックスが前に出たサウンドでギターは少し引っ込み気味。

これが何とも聴きやすい。

「音楽家」としてのマジックサムの優れた一面が垣間見れる。

 

全体を通して実にポップで聴きやすいブルースなのだが。。。

ふとしたところでマジックサムの黒い魔法が見え隠れする。

その魔法はブルースに生き、ブルースに死んだマジックサムのブルースへの熱情そのものだ。

 

軽いけど軽くない、そんな不思議なアルバム。

福神漬×白飯で「これが男の生きる道」を実践してみたお話

先日、木村充揮×永井ホトケ隆×近藤房之助のスリーマンライブに行ってきた訳であるが。。。
その中で何とも印象深い曲があった。


「それが男の生きる道」である。
恥ずかしながら僕はその曲の存在を全く知らなかった。


出だしがもうブルースで忘れられない。


帰りに買った福神漬けで
独り寂しく冷や飯喰えば
古い虫歯がまたまた疼く
愚痴は云うまい零すまい
これが男の生きる道


これがブルースでなければ何がブルースなのだろうか。


あまりにも印象深かったのでそのライブの次の日に実践してみることにした。

なんでも実際にやってみる。
やってみることで初めて分かる事がある。

 


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幸運にも半額の福神漬を買うことができた。
定価で買うよりずっとブルースだ。


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この福神漬(半額47円)をご飯にぶっかける。
ここは冷や飯にするのが理想なのだがやっぱり温かいご飯のほう僕は好きだ。
なので炊きたてで頂く。

 

どうせ食べるなら美味しくだ。

わざわざ冷たくする必要はない。


お味は。。。


普通にめちゃくちゃウマいやん。
ご飯が何杯でもいけちゃう感じ。


シャクシャクとした福神漬の食感が食欲をそそるんだ、これが。

 

そして何より色が良い。
この曲を木村さんの口から聴いた時に思い浮かんだのはこの鮮やかな赤色と白飯の白色の対比なのである。
合成着色料が実にいい仕事してる。


結論:男の生きる道は美味しかった。


ちなみにこの曲、原曲はクレイジーキャットで木村さんと近藤さんがカバーしてCD出してるみたいです。

 

 

男唄~昭和讃歩

男唄~昭和讃歩

 

 


ご馳走様でした。


文章:菅原翔一